成人の心停止に対する二次救命処置を学習するための二日間コースです。 モニター心電図や除細動器、薬剤などを用いたチーム蘇生を、マネキンを用いて実習します。 また心停止に陥る前の徐脈・頻脈への対処方法、急性冠症候群・虚血性脳卒中についても学習します。
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1.特 徴 |
ACLSは一人で施行できるものではなく、チームで作業を分担しながら効率よく蘇生処置を進める必要があります。 本コースではチームリーダーやチームメンバーに求められる救命処置についてマネキンを用いて実習します。 また単に蘇生処置を学習するだけではなく、心停止に陥る前の徐脈や頻脈の状態でどう対処するのかについても実習します。 また心停止の背景にある急性冠症候群や急性虚血性脳卒中について、DVD を見ながらディスカッションし、理解を深めていきます。
2.内 容 |
・AED を用いた一人法CPR
・気道管理
・心室細動
・無脈性心室頻拍による心停止
・PEA/心静止による心停止
・徐脈/頻脈
・急性冠症候群
・急性虚血性脳卒中
3.対象者 |
原則として医療従事者(医師・看護師・救急救命士など日本国内での医療国家試験有資格者)。
なお、臨床経験を有している方が望ましい内容が多く含まれていますので、医療従事者をめざしている学生(医学生、看護学生、薬学部学生など)の受講は原則として認めておりません。しかしながら、十分に熱意と知識を有し、共用試験とOSCEを合格した学生についてはこの限りではありませんので、各コースの責任者(コースディレクター)にご相談ください。この場合でも、他の受講者と同様にスキル評価・筆記試験に合格できなければ不合格と致しますので、ご了解ください。
4.受講の条件 |
ACLSプロバイダーコースでは、BLSヘルスケアプロバイダーコースを履修しているか、または「AED を用いた質の高いCPR」が行えることが必要となります。 そのため、ACLSプロバイダーコースの受講には下記のいずれかが必要です。
ACLSプロバイダーコース受講日に以下のいずれかのBLS カードの提示ができること。
(1) 有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカード
(2) 有効期限内のBLSインストラクターカード
上記カードの提示ができない場合は、受講当日であってもコースの受講をお断りすることもございますのでご注意ください。 またカードを紛失している場合などは事前に各コースの責任者(コースディレクター)にご連絡ください。 なお受講希望者多数の場合には、施設の重複を避けるなど、地域性も考慮して選考させていただきます。
※なお、ACLS更新コースの受講要件は各更新コースの募集要項にてご確認ください。
5.所要時間 |
内容が多岐にわたるため通常は二日間にわけてコースを行っています。 また確実に手技が身に着くよう、必要に応じて時間を延長しています。 さらに学習効果を高めるため適宜休憩時間を取りながら進行していきます。 各コースによって設定された開始・終了の時間が異なりますし、実習の状況によっては終了時間が多少前後することもございます。 各コース案内をよくご覧になり、行き帰りの交通手段はゆとりを持って確保してください。
6.持参するもの:必須 |
・有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカード または BLSインストラクターカード
・テキスト(詳細は各コース案内を参照してください)
・フェイスマスク(BLS受講時に使用したもので結構です)
・受講前準備チェックリスト(テキストに付属、詳細は後述)
・筆記用具(筆記試験があります)
7.テキストについて |
テキストはAHA ACLSプロバイダーマニュアルを用います。
[著者] American Heart Association
[定価]7,560円(本体価格:7,000円)
コース受講用PINコード付き
ACLSポケットリファレンスカードセット付き
[ISBN]491616671X
A4判/208ページ
8.事前学習について |
・テキストのiiページ下欄に記載されているWebページ(www.heart.org/eccstudent)にアクセスして、『受講前の自己評価』を済ませておいてください。これにそって学習するとACLSの内容を効率よく習得できます。なおアクセスするには本書の ii 頁下段に掲載されているコードを[Enter code from manual]欄に入力する必要があります。
・ACLSプロバイダーマニュアルをお読みください。とくに、Part 5はしっかりお読みください。
・蘇生シナリオでBLSのスキルと知識が必要となります。BLSヘルスケアープロバイダーマニュアルの内容を再度ご確認ください。当日コースのはじめに、成人の一人法CPRとAEDの実技試験があります。
・ACLS プロバイダーコースでは、アルゴリズムや薬物に関する講義はありません。事前にそれらを学習せず自己評価も行わずに参加されますと、コース中の学習と理解が不十分となりACLS プロバイダーコースを合格できないこともあります。
9.フェイスマスクについて |
CPR&AEDの実技パートではフェイスマスクを用います。新たに購入される必要はございませんのでBLSへルスケアプロバイダーコースを受講したときに使用したフェイスマスクを必ずご持参ください。
10.コース当日に健康状態について |
本コースは実技中心の講習会であり、胸骨圧迫(成人傷病者の場合、少なくとも100回/分の速さで、胸壁が少なくとも5cm沈む程度の力で押す)の練習には体力が必要です。 また実際に人工呼吸(口対マスク)も実施します。 AHA は「命を救える」真の蘇生技術を習得するためのコースを提供しており、その実力を実技試験で示せる方に対してのみ修了カードの発行を認めております。 このため実習も実技試験も身体的な理由によって省略あるいは簡略化することができません。 従いまして、以下に該当される方は、各コースの責任者までお問い合わせください。
・腰痛や腱鞘炎など整形外科的な問題がある方
・妊娠中の方
また受講前の体調管理にはくれぐれもご注意ください。以下の方はコースに参加していただけない場合がございますので、受講前の発熱等につきましては、必ず各コースの責任者までご連絡ください。
・インフルエンザなど感染性疾患に罹患されている方
11.食事・軽食について |
リフレッシュし学習効果を高めるため、コースでは飲料水やお茶菓子を用意しています。但しコースにより開始・終了時間が異なりますため、コース中に提供される食事や軽食に関しては各コースの案内をご確認ください。
12.服装について |
本コースは実技が中心です。床やテーブルにおいた人形を用いてCPR を行いますので、動きやすい服装をおすすめします。特に女性の方は、胸元の広く開いた服装や、スカート・ローライズのジーンズ・ハイヒールの着用はご遠慮ください。
13.コースの合格基準について |
1 全ての実習に積極的に参加する。
2 一人法CPR/AED テストに合格する。
3 呼吸管理のテストに合格する。
4 メガ・コード(実技)テストに合格する。
5 筆記試験で84%以上得点する。(教科書、資料の持ち込みは不可)
14.ACLSプロバイダーコースの更新について |
知識やスキルは時間とともに低下していきます。AHAはACLSプロバイダーコースで習得した知識やスキルを維持し、さらに最新のものにアップデートするため、2年ごとの再受講をお勧めしています。
更新方法について
ACLSプロバイダーを更新するためには以下の方法があります。
1 通常のACLSプロバイダーコースを再受講する。
2 ACLSプロバイダー更新コースを受講する。
3 ACLS-EPコースを受講する。
いずれも有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカードを保有しておくことが必要です。
以下に具体的な更新方法について記します。
1. 通常のコースを再受講する
所要時間: 2日間
受講料 : 更新受講¥18,000、初回受講¥32,000
筆記試験: コース会場にて
実技試験: コース会場にて
ACLSプロバイダーコースは、二次救命処置を学ぶコースであり、医療従事者にとって必要な知識・スキルです。たとえ2年ごとの更新であっても、通常のコースを受けていただくことでその知識を再確認し、スキルを維持していく意義はきわめて大きいと考えております。そこでみなさまが少しでも再受講しやすくなるように、更新の目的で通常コースを受講していただいた場合、受講料を減額することになりました。募集画面で受講を希望されるコースを選んでいただき、入力画面で受講種別『更新受講』を選んでください。
ただしコースによって『更新受講』の受講可能人数に上限がある場合がございますので、各コースの募集要項をご確認ください。
有効期限を過ぎているACLSカードを有している場合でも『更新受講』は可能です。ただし、AHAの規定により実技試験、筆記試験ともに1回で合格する必要があります。補習や再試験の機会はありません。もし当日一回で合格できなかった場合には、以後ACLS更新コースの再受講は不可となり、改めて通常のACLSコースの受講をしていただくことになります。(受講料も新たに必要となります)このため、ACLSの知識やスキルに不安がある場合は、通常のコースを『初回受講』として受講されることをお勧め致します。
有効期限内のACLSカードを有している場合は、実技試験、筆記試験ともに補修や再試験の機会を与えることができますので、必ずしもそれぞれの試験に1回で合格する必要はありません。
有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカードを保有しておくことが必要です。
2. 更新コースを受講する
所要時間: 2日間
受講料 : ¥18,000
筆記試験: コース会場にて
実技試験: コース会場にて
ACLSプロバイダーコースは医療従事者として基礎的な知識とスキルを学習するコースであり、2年ごとに更新する意義はきわめて大きいと考えています。このため更新者専用のコースを開催しております。通常のコースとくらべスキル練習の内容が一部省略されており、コース全体の所要時間が短くなっています。実技試験や筆記試験の内容は通常のコースと同一です。
有効期限を過ぎているACLSカードを有している場合でも『更新受講』は可能です。ただし、AHAの規定により実技試験、筆記試験ともに1回で合格する必要があります。補習や再試験の機会はありません。もし当日一回で合格できなかった場合には、以後ACLS更新コースの再受講は不可となり、改めて通常のACLSコースの受講をしていただくことになります。(受講料も新たに必要となります)このため、ACLSの知識やスキルに不安がある場合は、通常のコースを『初回受講』として受講されることをお勧め致します。
有効期限内のACLSカードを有している場合は、実技試験、筆記試験ともに補修や再試験の機会を与えることができますので、必ずしもそれぞれの試験に1回で合格する必要はありません。
有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカードを保有しておくことが必要です。
3. ACLS-EPコースを受講する
所要時間: 1日間
受講料 : ¥18,000
筆記試験: コース会場にて
実技試験: コース会場にて
成人の心停止に対する二次救命処置をACLSプロバイダーコースを学習した方が、さらにレベルアップするためのコースです。ACLSプロバイダーコースの知識・スキルを習得していることを前提として、心血管系エマージェンシー、心拍再開後ケア、臨床薬理および中毒学、呼吸および代謝のエマージェンシーにどう対応するかをディスカッション形式で学習していきます。
本コースを受講していただくことで、同時にACLSプロバイダー資格を更新することができます。
有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカードおよびACLSプロバイダーカードを保有しておくことが必要です。
〒783-8505 高知県南国市岡豊町小蓮
高知大学医学部附属病院総合診療部(担当 山崎)
コースに関するお問い合わせはできるだけメールでお願いいたします。